佐渡裕指揮 BBCフィルハーモニック 日本ツアー2011


バイエルン国立歌劇場管弦楽団、ベルリン・フィル定期演奏会へのデビューが決まるなど、ドイツを拠点にますます活動の場を広げる指揮者佐渡裕が、イギリスの名門BBCフィルハーモニックとともに初の凱旋公演を行う。ソリストにヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝で注目を集めるピアニスト、辻井伸行が同行するなど、佐渡、辻井両ファンにとって聴き逃せない公演だ。

 2007年の客演以降、定期的に指揮台に招かれるなど、関係を深めつつある佐渡裕&BBCフィルのコンビが、ついに日本にやってくる。

 兵庫県立芸術文化センターでのオリジナリティあふれる企画や、シエナ・ウインド・オーケストラとの活動、そして、TV『題名のない音楽会』などを通じての教育活動など、師バーンスタイン譲りの熱血ぶりを発揮している佐渡裕だが、海外のオーケストラとの活動については、演奏評やCDなどで漏れ伝わってくるだけで、これまで実際に日本で披露されることはなかった。

 ようやく実現した今公演で披露される曲には、ベルリオーズの《幻想交響曲》とドヴォルザークの〈新世界より〉が選ばれた。なかでも〈新世界〉は、2008年、たびたび招かれているベルリン・ドイツ交響楽団の定期演奏会で指揮、その様子はCDでも聴けるが、終演後オケのいないステージに何度も呼び戻されカーテンコールを受けるなど、火の出るような一糸乱れぬアンサンブルでドイツの聴衆に強い印象を与えた圧倒的な名演が記憶に新しい。また、《幻想》はフランスの名門オケ、パリ管弦楽団と2002年に録音、兵庫芸術文化センターオープニングでも取り上げた。どちらも佐渡が最も得意とする作品と言ってもよく、高い機能性を誇るBBCフィルの味を最大限に引き出すには最適の作品で、佐渡の今公演にかける意気込みが伝わってくる。

 今回のツアーで忘れてならないのが、ピアニスト辻井伸行との競演だ。2002年、佐渡が首席指揮者を務めるパリ・ラムルー管弦楽団と共演したのを皮切りに、2008年には、コンクールでも話題となったラフマニノフの協奏曲のCD録音で共演するなど、辻井にとって佐渡は最大の理解者であり、深い信頼を寄せる存在だ。辻井伸行の“いま”を聴くには最良のコンビだろう。披露する作品は、コンクール、CDで話題となったラフマニノフと、ピアノ協奏曲の名曲中の名曲、チャイコフスキーだ。

 すでに発売された関西の公演はそのことごとくが完売という人気公演だけに、チケット争奪戦となるのは間違いないだろう。
(文:唯野正彦)

*この記事は、株式会社エンタテインメントプラスの許諾のもと、e+CLASISIXから転載したものです

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