バイエルン国立歌劇場が《トリスタンとイゾルデ》ほかストリーミング配信

 毎年6月から7月にかけてバイエルン国立歌劇場で行われる『ミュンヘン・オペラ・フェスティバル』。昨年はコロナ禍の影響で残念ながら中止となったが、2021年は《イドメネオ》、《トリスタンとイゾルデ》の2作品を新制作。《オテロ》、《サロメ》、《マクベス》など、多彩な演目で7月31日まで開催されている。なかでも注目される新制作《イドメネオ》、《トリスタンとイゾルデ》の2作品のほか、超豪華な指揮者、歌手陣が集うニコラウス・バッハラー総裁フェアウェル特別コンサート「POINT OF INFLECTION」が「STAATSOPER.TV」でライブ・ストリーミング配信される。(後日期間限定でオンデマンド配信もあり)。
(2021.7.23 バイエルン国立歌劇場 Official Photo:Wilfried.Hoesl ,Markus Jans  文:寺司正彦)

 まず注目は、ワルシャワの演劇界に革命をもたらしたポーランドの奇才クシシュトフ・ヴァルリコフスキの演出による、ワーグナーの楽劇《トリスタンとイゾルデ》。オペラでの活動も幅広く、特にパリのオペラ座、ブリュッセルのモネ劇場での人気は高く、なかでもベルク《ルル》は高い評価を得ている。また、バイエルン国立歌劇場では《エフゲニー・オネーギン》、《影のない女》、《サロメ》などを上演している。
 歌手陣も超のつく豪華さだ。トリスタン役にヨナス・カウフマン、イゾルデ役にアニヤ・ハルテロスと同劇場の黄金コンビをそろえ、クルヴェナール役でヴォルフガング・コッホが脇を固める。
 本公演は、音楽監督を務めるキリル・ペトレンコの最後のシーズンを飾る新制作上演となる。

■ワーグナー《トリスタンとイゾルデ》(新演出)*(現地開催日程:7月31日上演)
ライブ・ストリーミング配信8月1日(日)深夜0時〜
視聴URL: https://www.staatsoper.de/tv-asia
(24時間限定オンデマンド配信 8月3日(火)深夜2時〜8月4日(水)深夜2時)
演出:クシシュトフ・ヴァルリコフスキ
指揮:キリル・ペトレンコ
出演:ヨナス・カウフマン(トリスタン)
ミカ・カレス(マルケ王)
アニヤ・ハルテロス(イゾルデ)
ヴォルフガング・コッホ(クルヴェナール)
オッカ・フォン・デア・ダムラウ(ブランゲーネ)他
公演詳細:https://www.staatsoper.de/en/productioninfo/tristan-und-isolde/2021-07-31-17-00.html

《トリスタンとイゾルデ》より © Wilfried Hoesl

《トリスタンとイゾルデ》より © Wilfried Hoesl

《トリスタンとイゾルデ》より © Wilfried Hoesl

■TRISTAN UND ISOLDE Trailer

■TRISTAN UND ISOLDE: Video magazine

 7月25日(日)深夜1時からストリーミング配信されるのは、モーツァルトのオペラ《イドメネオ》。
 注目されるのは1974年アテネ生まれの指揮者、コンスタンティノス・カリーディス。ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、バイエルン放送響などを指揮したほか、2011年にはバイエルン国立歌劇場からカルロス・クライバー賞を受賞している中堅。2019年、ベルリン・フィルにデビューした際もモーツァルトの交響曲第34番と第38番《プラハ》を演奏するなど、ピリオド・アプローチでのモーツァルトの演奏を得意としている。
 演出はこちらも1983年生まれと若いアントゥ・ロメロ・ヌニェス。活動初期は専ら演劇を中心に活動。2014年、《ギヨーム・テル(ウィリアム・テル)》でバイエルン国立歌劇場デビュー。2018年同劇場で上演された《シチリア島の夕べの祈り》で高い評価を得た。

■モーツァルト《イドメネオ》(新演出)*(現地開催日程:7月24日上演)
ライブ・ストリーミング配信:7月25日(日)深夜1時〜
視聴URL: https://www.staatsoper.de/tv-asia
(30日間限定オンデマンド配信:7月27日(火) 深夜2時〜8月27日(金) 深夜1時59分:当初予定から変更となりました)
演出:アントゥ・ロメロ・ヌニェス
指揮:コンスタンティノス・カリーディス
出演:マシュー・ポレンザーニ(イドメネオ)、エミリー・ダンジェロ(イダマンテ)、オルガ・クルチンスカ(イリア)、ハンナ=エリサベス・ミュラー(エレットラ)、他
公演詳細: https://www.staatsoper.de/en/productioninfo/idomeneo/2021-07-24-18-00.html

《イドメネオ》より © Wilfried Hoesl

《イドメネオ》より © Wilfried Hoesl

《イドメネオ》より © Wilfried Hoesl

■IDOMENEO: Preview

■IDOMENEO Video magazine

■Mozart: Idomeneo – Ballettmusik (Chaconne & Pas seul) ∙ hr-Sinfonieorchester ∙ Constantinos Carydis

そして、今シーズンで退任するニコラウス・バッハラー総裁フェアウェル特別コンサート「POINT OF INFLECTION」。13年という長きにわたり総裁を務めたバッハラーの功績をたたえ、共にバイエルン国立歌劇場を率いたキリル・ペトレンコをはじめ、ケント・ナガノ、アイヴォー・ボルトン、アッシャー・フィッシュら指揮者のほか、ディアナ・ダムラウ、エリーナ・ガランチャ、クリスティアン・ゲルハーヘル、アニヤ・ハルテロス、エルモネラ・ヤオ、アニヤ・カンペ、ヨナス・カウフマン、アンナ・ネトレプコ、アンネ・ソフィー・フォン・オッター、マルリス・ペーターゼン、ニーナ・シュテンメ、ブリン・ターフェル、ゲオルグ・ツェッペンフェルドら、第一線級の歌手が集う。
曲はケント・ナガノによる《ラインの黄金》前奏曲に始まり、ナガノとツェッペンフェルドによる《無口な女》、ボルトンとダムラウの《フィガロの結婚》、フィッシュとヤオで《修道女アンジェリカ》、ネトレプコの《トスカ》、カウフマンの《アンドレア・シェニエ》、カンペの《ワルキューレ》、シュテンメの《トリスタンとイゾルデ》、ペトレンコとペーターゼンによる《サロメ》、カウフマンの《死の都》、ハルテロスの《ばらの騎士》などが披露され、ゲロルト・フーバーのピアノによるゲルハーヘルのシューベルトの歌曲で幕を閉じる。

■スペシャル・コンサート「POINT OF INFLECTION」*(現地開催日程:7月30日上演)
ライブ・ストリーミング配信:7月31日(土)深夜2時〜
視聴URL: https://www.staatsoper.de/tv-asia
(7日間限定オンデマンド配信 8月4日(水) 深夜2時〜8月11日(水)深夜2時)
出演:アイヴォー・ボルトン、パヴォル・ブレスリク、コンスタンティノス・カリーディス、ディアナ・ダムラウ、アレックス・エスポージト、アッシャー・フィッシュ、エリーナ・ガランチャ、クリスティアン・ゲルハーヘル、アニヤ・ハルテロス、エルモネラ・ヤオ、アニヤ・カンペ、ヨナス・カウフマン、ヴォルフガング・コッホ、ケント・ナガノ、アンナ・ネトレプコ、アンネ・ソフィー・フォン・オッター、マルリス・ペーターゼン、キリル・ペトレンコ、アンネ・シュヴァーネヴィルムス、ニーナ・シュテンメ、ブリン・ターフェル、ゲオルグ・ツェッペンフェルド (アルファベット順)
バイエルン国立管弦楽団
曲目詳細(以下参照): https://www.staatsoper.de/en/productioninfo/extra-festival-concert-the-point-of-inflection.html

ニコラウス・バッハラー総裁 © Markus Jans