新日本フィルハーモニー交響楽団 2011/2012シーズン公演

 新シーズンは、楽団の創設40周年という節目を迎える年ということもあり、「オーケストラ」そのものにスポットライトをあて、昨年同様、少数精鋭の指揮者陣とオーケストラが、密な関係を築くことに重点が置かれている。そのため、普段なかなか演奏できない大がかりな作品や色彩豊かな管弦楽曲を中心に、オーケストラの醍醐味を味わえるプログラミングとなっている。

(c)K.Miura


【2011/2012シーズン公演の連続券は5/15(日)より発売予定】

★★★★★★★★★トリフォニー・シリーズ★★★★★★★★★★★

(c)HARUKI

■アルミンクのブルックナーとマーラー

 音楽監督のアルミンクはオープニングでブルックナーの交響曲第7番を取り上げる(#482)。これは、それまでアルミンクが行ってきたマーラー・チクルスと対をなすものとして意識的に取り上げるもの。アルミンク自身「非常に美しい作品」と語る、叙情的な作品だ。
 一方、マーラーは《嘆きの歌》を指揮する(#494)。マーラー初期の作品だが「これぞマーラーと私たちが感じるであろう要素がすでにふんだんに盛り込まれている」秀作。大編成で演奏も難しく、なかなか生演奏の機会が少ない、貴重な公演だ。
 《七つの封印を有する書》が好評だったフランツ・シュミットの作品から今度は交響曲第2番を披露(#486)、チェコ音楽の普及に尽力するアルミンクの思い入れ強い、スークとヤナーチェクも楽しみ(#492)。

(c)Deutsche Grammophon/Harald Hoffmann

■ハーディングの“十八番”マーラー9番

 今シーズンからMusic Partner of NJPに就任したダニエル・ハーディングは、名刺代わりと言ってもよい、得意とするマーラーの交響曲第9番をひっさげ再登場(#487)。オーケストラ作品の究極とも言うべきR.シュトラウス《英雄の生涯》ではどのような色彩を描くのか、こちらも期待が高まる(#497)。

■メッツマッハーの描くクラシック音楽の王道、ブラームス

 昨年、衝撃的な名演を生み出したインゴ・メッツマッハーが再び登場。新日本フィルからドイツ的な重厚な響きを引き出した手腕が、名曲、ブラームスの交響曲第1番で再び炸裂する(#485)。

■フランスの鬼才スピノジお得意のモーツァルト

 ジャン=クリストフ・スピノジも再登場だが、前回公演時、オケとの相性が非常によかったことから即座に再登場を依頼し実現したとのこと。得意とするモーツァルトのほか、こちらも名曲《新世界》をどう料理するのか、興味は尽きない(#490)。

★★★★★★★★★サントリーホール・シリーズ★★★★★★★★★★★

■幅広いレパートリーを誇るアルミンクの色彩感あふれるプログラム

 サントリーホール・シリーズでのアルミンクは、特に管弦楽の色彩感あふれる作品を多くとりあげる。
 まず、幕開けはワーグナー《ニーベルングの指輪》管弦楽版。コンサート・オペラシリーズで度々ワーグナーを取り上げたアルミンクが、今度は「究極のオーケストラ・サウンド」でワーグナーの魅惑の世界へと誘う(#483)。
 また、こちらも輝かしいサウンドを堪能できるレスピーギ《ローマの松》(#493)、アルミンク自身世界初演を指揮し「オーケストラの色彩を生み出す力は目を見張るものがある。演奏は難しいが、すばらしい作品で、日本に紹介できるのを楽しみにしている」と語る、フランス現代作曲家、エスケシュのヴァイオリン協奏曲(日本初演)も楽しみ(#495)。
 このほか、ハイドンのオラトリオの大作として知られる《十字架上のキリストの最後の七つの言葉》のもととなった管弦楽版も披露する(#489)。

(c)Anja-Frers

■機知に富んだメッツマッハーのプログラミング
メッツマッハー

 ベートーヴェン、アイヴズ、ショスタコーヴィチと、政治的な意味合いの濃い作品を3つ並べた公演は、メッツマッハーらしい知的なプログラミング。なかでもショスタコーヴィチ交響曲第5番では昨年私たちを驚かせた以上の、精緻な演奏が期待される(#484)。

(c)Agnete+Schlichtkrull

■デンマークの名匠ダウスゴー、待望の来日

 以前からアルミンクが招きたい指揮者リストに入れ、来日を熱望していたという新日本フィル初登場のトーマス・ダウスゴーは、デンマークの名匠。得意とする北欧ものから、シベリウスとニールセンを披露、新日本フィルとの新たな伝説を作る(#491)。

■ハーディングが自信をもって披露する自国の作曲家エルガー

 アルミンクについで多く指揮台にあがるのがMusic Partner of NJPのハーディング。彼が満を持して披露するエルガーの交響曲第2番は、イギリス音楽のなかでも大作かつ名曲と言えるだろう。しかし、なかなか演奏機会に恵まれず、名演も少ない。ハーディングのイギリス人としてのプライドがここで決定的名演を生むことは想像に難くない(#496)。
 また、これまでたびたび共演を重ね息のあった名演を聴かせるピアニスト、ラルス・フォークトとのチャイコフスキーのピアノ協奏曲は楽しみだが、それ以上に期待を持たせるのがストラヴィンスキー《ペトルーシュカ》。なんと!ラルス・フォークトが協奏曲だけでなく、《ペトルーシュカ》にもピアノで参加するという豪華版だ(#488)。
(文:唯野正彦)

*この記事は、株式会社エンタテインメントプラスの許諾のもとe+CLASISIXから転載したものです

【2011/2012シーズン公演の連続券は5/15(日)より発売予定

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