GALLERY_tokyo
舞台は江戸時代の日本
とある村に盲目の父親と15歳のイリスが住んでいた・・・
【プロローグ〈太陽賛歌〉】
われこそが命! 永遠の美、光、そして情熱。
【第1幕】
イリス
・悲しく恐ろしい夢を見ていた
・私は花々にこう言った「静かにしてね、お花さん達。お人形さんが病気なんだから」
・太陽のおかげで、夢がウソとわかったの。お人形さんも元気になったの。
たまたま通りがかった遊び人の大阪はその美しさからイリスに強く魅かれ、京都と悪巧み、イリスを連れ出す計画を立てる。
京都と大阪
・用意周到、ばれないように・・・
イリスと父チェーコ
・ああ、陽の当たるところはあったかいな。数珠をとってくれ。お祈りしよう。
イリス
・清いしずくに、喜びがきらめき、命に触れる
・お花さんたち、香りと慰めをこの庭にまき散らしておくれ
遠くから、人形劇団(じつは、京都と大阪が仕組んだ人形劇の一座)のお囃子が聞こえてくる。
京都
・娘さんたち、人形はもってるかい? さあ、音楽のはじまりだ!
・人形劇はこうだ。
太陽の息子イォールの物語。美しくも不幸な娘ディーアの物語。
イォール役の大阪
人形劇の裏で、巧みに語りかける。
[イォールのアリア]
・私が太陽の息子イォール。お前の心を開きなさい。太陽の口づけで、死なせてあげよう。
永遠の国に導こう。そこでお前は愛されるのだ
・さあ、踊り子達よ。人形を取り囲んで踊りなさい。お前の体を宝石で覆おう
イリスは人形劇に魅せられ、魔法をかけられたように眠り、大阪に連れ去られる。
そこに、チェーコがイリスをさがしにやってくる。
通りかかった商人たちから、イリスが吉原に行くと書いた手紙(京都がイリスの筆跡を真似て書いたもの)とお金が置いてあることを知らされる。
チェーコはイリスを追って吉原へ向かう。
チェーコ
家も庭もすべて吉原まで案内してくれた者にやる。
わしはイリスを殴り、唾を吐きかけ、呪ってやる。わしの命、イリス!
第1幕(終)
(1月28日、東京芸術劇場でのゲネプロ(最終総稽古)から photo:M.Terashi)